「リフォームで壁紙を替えたいけど、部材の名称がわからないから何が使われているのか分からない…」
「業者からの見積もりに『巾木』『廻り縁』と書かれているけど、これって何?」
こんな疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
特に、これから新しくリフォームを検討するご夫婦や、退去が近い賃貸入居者にとって、壁紙まわりの部材名称を理解しておくことはとても大切です。
なぜなら、部材の名称や役割を知っていると…
- 見積もりの内容が理解しやすい
- 不要な工事を避けられる
- DIYでの小規模補修にも役立つ
といったメリットがあるからです。
この記事では、「壁紙リフォームの基礎知識」としてクロス張替えでよく使う部材名称をわかりやすく解説します。
目次
なぜ部材名称を知ることが重要なのか?
リフォームにおいて「クロス張替え」と言っても、単に壁紙を貼り替えるだけではありません。
壁の上下や境目には「巾木(はばき)」「廻り縁(まわりぶち)」などの部材が取り付けられており、それらを外さなければ壁紙を貼り替えられないこともあります。
つまり、部材の存在を知らないと…
- 思った以上に工事費がかかる
- 「なぜこの費用がかかるの?」と不安になる
- 業者とのやりとりで齟齬が生まれる
といったトラブルの原因になりかねません。
逆に言えば、名称と役割を知っておけば、納得感を持ってリフォームを進められるのです。
① 巾木(はばき)
- 所在地:壁の一番下、床と壁の境目部分
- 特徴:床と壁の間にできる隙間を隠し、掃除機などが壁に当たるのを防ぐ
- ボーダーライン:通常のクロス張替え時は再利用することが多いが、破損や劣化がある場合は交換が必要
- リンク:LIXIL 巾木商品ページ
- おすすめ理由:床と壁の印象を引き締め、部屋全体の仕上がりがぐっと良くなるため、特にリビングや玄関では新調を検討したい部材です。
② 廻り縁(まわりぶち)
- 所在地:天井と壁の境目部分
- 特徴:天井と壁の接合部を美しく見せる装飾材。洋室では細めのデザイン、和室では太めのものが使われることが多い。
- ボーダーライン:クロス張替えでは基本的に外さず施工するが、デザインを一新したい場合には交換も可能
- リンク:DAIKEN 廻り縁商品紹介
- おすすめ理由:さりげない存在ながら、部屋の高級感や落ち着きを演出。壁紙リフォームと合わせて色や材質を選ぶと、全体の統一感が出ます。
③ 見切り材(みきりざい)
- 所在地:壁紙と壁紙の境目、または異なる素材が接する部分
- 特徴:壁紙同士のつなぎ目を目立たなくし、施工の仕上がりを美しくする。アルミや木製、樹脂などさまざまな素材がある。
- ボーダーライン:DIYで一部張替えする際にも使われる便利な部材。クロスを部分的に張り分けたいときに必須。
- リンク:サンゲツ 見切り材カタログ
- おすすめ理由:アクセントクロスを取り入れる場合に特に重要。壁のデザインをよりおしゃれに仕上げたい人におすすめです。
④ 腰壁(こしかべ)
- 所在地:壁の下半分(腰の高さまで)に設置される板材や壁紙部分
- 特徴:汚れや傷を防ぎつつ、デザイン性を高められる。トイレや廊下など、人の通行が多い場所におすすめ。
- ボーダーライン:必須ではないが、実用性とデザイン性を兼ね備えたオプションとして選ばれる。
- リンク:Panasonic 内装腰壁材
- おすすめ理由:掃除がしやすく、壁紙の劣化を防ぐ効果がある。小さな子どもやペットがいる家庭には特に人気です。
⑤ 下地材(石膏ボードなど)
- 所在地:壁紙の裏にある基盤となる部分
- 特徴:壁紙を直接貼るのではなく、その下に敷かれる石膏ボードや合板が壁の強度を支えている。
- ボーダーライン:クロス張替えの際、下地が傷んでいると張替え前に補修が必要。その分、費用が上がる場合がある。
- リンク:吉野石膏 公式サイト
- おすすめ理由:普段は目に見えませんが、壁紙リフォームの仕上がりに直結する重要な要素。業者の見積もりに「下地補修」と書かれていても驚かないように覚えておくと安心です。
⑥ その他の部材(コーキング材・パテなど)
- 所在地:壁紙と壁紙の間や隙間、下地処理に使用
- 特徴:細かな隙間を埋めたり、下地を滑らかにするために使う補助材料。
- ボーダーライン:クロス張替え時に必ず使われるが、あまり表に出ない費用項目。
- リンク:カンペハピオ コーキング材
- おすすめ理由:仕上がりの美しさを左右する“縁の下の力持ち”。DIYでのクロス補修でも必需品です。
戦略的ポイント|部材知識を活かす方法
壁紙リフォームに関する部材名称を理解したら、次はそれを実際のリフォーム計画や見積もりで活かすことが大切です。
- 見積もりを細かく確認する
- 「巾木交換費」「下地補修費」などの項目があれば、その意味を把握できるようになります。
- 不要な工事が入っていないかチェック可能。
- 希望の仕上がりを具体的に伝える
- 「廻り縁は白で統一してほしい」
- 「腰壁は掃除しやすい素材に」
といったリクエストを出すと、より理想に近い内装が実現します。
- DIYの判断基準にする
- 巾木や見切り材の補修程度ならDIYでも可能。
- 逆に下地材の補修や大掛かりな工事はプロに依頼する、といった線引きがしやすくなります。
結論
壁紙リフォームでは、単にクロスを張り替えるだけでなく、巾木・廻り縁・見切り材・腰壁・下地材など多くの部材が関わっています。
これらの部材の名称と役割を知っておけば…
- 見積もりが理解できる
- 不要な費用を避けられる
- 自分の希望を正しく伝えられる
といったメリットがあります。
これからリフォームを検討する方も、退去時の費用を抑えたい方も、まずは部材名称の基礎知識から押さえておくと安心です。


コメント